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診療案内

腎炎、保存期腎不全、慢性腎臓病

外来診療、及び入院診療

信州大学腎臓内科外来および関連病院の腎臓外来にて、腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全、慢性腎臓病などの患者さんの診療を行っております。また、腎機能障害に関連する高血圧、高脂血症、高尿酸血症、糖尿病の管理も行っています。病状により、入院加療にて食事療法・薬物療法・患者指導を行っています。

■慢性腎臓病について

近年、慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)という概念が提唱され、その早期発見と早期治療の重要性が指摘されています。“慢性腎臓病=腎機能の低下”が、虚血性心疾患をはじめとする様々な臓器障害の危険因子になるからです。 慢性腎臓病は、

  • 1. 検尿異常が見つかった場合(尿蛋白、尿潜血)
  • 2. 腎機能の低下(推算糸球体濾過量=eGFR の低下)

といった変化がある場合に疑われます。

健康診断などで腎臓病を疑われた場合や、腎機能異常を指摘された場合は、かかりつけ医と相談後、紹介状持参の上で受診してください。
(紹介状がなくても受診できますが、幾分、初診料に差が出ます。可能な限り、紹介状をお持ち頂いた方がよいと思います。)

■外来診療日時

曜日:月、火、水、木、金 午前時間帯: 9:00-11:30
午後時間帯:13:00-15:00

2015年春より、火、水、木の午後診療も開始しました。
担当医は曜日により異なります。外来担当医一覧表を参考ください。

外来担当医一覧表

 月曜火曜水曜木曜金曜
午前
診察
橋本 幸始 上條 祐司 園田 光佑 山口 晃典 上條 祐司
小川 洋平 藤田 識志 藤井 一聡
午後
診察
    増田 知恵 山田(大學) 愛子  

上記診療予定は都合により変更、休診となることもあります。
詳細は腎臓内科外来にご確認ください。
なお、水・木曜日の午前・午後診療は、腎臓内科医師がそれぞれ1人で腎臓内科診療を担当していますので、診察までの時間が長くなる場合もあります。ご了承ください。

腎生検

腎臓病が強く疑われる場合、積極的に腎生検(体表から針を刺し腎臓組織の一部を採取する方法)を施行し、病理診断を行っています。これにより適切な治療方針を決定し、末期腎不全への進展を防ぎます。また、毎週病理医とのカンファレンスを開き、臨床所見と病理所見に関する検討を行ない、より適した治療方針を決定しています。腎生検は、当科外来受診にて、必要と判断された場合に、施行についての説明があります。少し大変な検査ですが、適切な治療には必要な検査ですので、検査を薦められた場合は、積極的に検査を受けてください。

■腎生検入院に際して

入院期間は1週間未満(木曜日入院し、翌週の火曜日午前以降に退院)の予約検査です。 木曜日の入院時は、午前10時頃までに中央受付の入院窓口で入院手続きを行ってください。腎生検は金曜日の午後2時頃から施行しています(検査時間:1時間程度)。当院では、安全性と確実性を重視し、ほとんどの症例は、超音波で腎臓を確認しながら腎生検を行っています。腎生検の合併症としては、腎臓穿刺部からの出血が最も問題となるため、術後はベッド上での安静が重要となります。腎生検後、夕方に採血し、出血量に問題がなければ、看護師の手を借りて、体位を変えることが可能となります。翌日朝の採血で問題なければ、午前中に歩行可能となります。このベッド上での安静中、腰痛が出現する場合がありますので、そのときは鎮痛剤を注射して痛みを和らげます。その他の症状出現時にも、症状に合わせた対症療法を行います。安静解除後も、出血が起きる可能性があるので、入院中は原則病棟安静です。月曜日もしくは火曜日に腎機能を正確に判定する検査を行います。病理医と腎生検結果について検討会を行い、治療方針を決定後に、腎生検の検査結果についてお話しします(緊急性のある場合は、腎生検の入院中に御説明しますが、緊急性のない場合は退院後の外来通院時にお話しします)。治療についての同意が得られれば、それぞれに適した治療が開始となります。

注目!!!  腎生検を受けるに当たっての注意点

  • 出血しやすい薬(ワーファリンや抗血小板剤など)を服用している方は、検査が出来ませんので服薬中止が必要となります。その場合は、薬の種類により、どのくらい服薬を中止するのかが、決まっていますので、飲んでいる薬の種類を申し出てください。
  • 生理中の場合でも検査は可能ですが、絶対安静が守れなくなる場合があるので、なるべくその期間は避けた方がよいと思います。生理中の場合は、あらかじめ申し出てください。
  • 腎生検入院に必要なもの
    受診カード、保険証、印鑑、寝巻き(病院で借りることもできます)、一週間分の着替え、箸、コップ、スリッパ、洗面用具など。また腎生検直後に砂嚢圧迫のため、腹帯が必要になります(病院で購入できます)。

■IgA腎症に対する扁桃腺摘出術(扁摘)+ステロイドパルス療法について

IgA腎症は最も多い慢性腎炎であり、自覚症状が出現しないまま年単位で緩徐に腎機能が低下する疾患です。放置した場合、20年の経過で、おおよそ40%程度の患者さんが慢性腎不全に至り透析療法が必要になることが報告されています。この疾患に対して、早期発見(検尿異常があったら放置しない)・早期治療が極めて大事となります。
信州大学腎臓内科では、IgA腎症の根治的治療を目指し、最も治療効果の高いことが示唆されている扁摘+ステロイドパルス療法を積極的に推進しています。この治療は、世界的な確固たるエビデンス(治療根拠)が確立していない発展途上の治療ではありますが、ここ10年の間に確かなIgA腎症抑制効果が報告されるようになり、特に日本国内において注目を浴びている治療法です。信州大学腎臓内科では、80症例以上の治療経験がありますが、半年の治療後、8割以上の患者さんの尿所見が改善し、半数の患者さんが完全寛解(検尿所見で尿蛋白や尿潜血が消失する=治癒に近い状態)に至ることを確認しています。 この治療の適応としては、腎生検にて病理学的活動所見がある場合、尿蛋白の多い場合、腎機能障害が出始めた場合に積極的に推進しています。明らかな腎機能障害が出現した後だと、治療の有効性が低下してしまうため、なるべく治療するタイミングを逃さず腎機能が悪くなる前に治療を行うことが重要です。
各施設によって治療プロトコール(治療方法)が異なりますが、当院では、なるべく入院加療期間を少なくする方法を採用しています。

①扁桃腺摘出術
当院耳鼻咽喉科に外来紹介後、手術日を決めた後に耳鼻咽喉科に入院の上、全身麻酔科で扁摘を行います。術後経過中に大きな問題が無い場合は術後7日目に腎臓内科に転科転棟となります。

②ステロイドパルス療法
耳鼻科から転科後、ステロイドパルス療法という治療を行います。
メチルプレドニゾロン(mPSL)500㎎+生理食塩水100mlの点滴を3日間行い(一回の点滴時間は1時間ほどです)、その後退院となります。

③退院後の後療法
退院後は、経口ステロイド(プレドニゾロン0.5 mg/Kg )の隔日内服(一日おきの内服)を行います。2ヶ月後、4か月後に初回同様のステロイドパルス療法をそれぞれ行い、6か月後に経口ステロイドを中止にします。
扁摘+ステロイドパルス療法後も腎炎の悪化の有無のチェックと、腎保護療法の継続のため、外来経過観察は必要となります。

このような治療で、ほとんどの患者さんは検尿異常がなくなり腎機能が安定しますが、すでに腎機能が悪化している患者さんや腎炎活動性の高い患者さんの場合には、治療追加(ステロイドの継続や免疫抑制剤の内服など)が必要になる場合があります。
日本から有益性が発信されている治療であり、日本人における治療実績は蓄積しつつあります。
検尿異常を言われたことのある患者さんは、それを放置せず、ぜひ信州大学腎臓内科を受診するようにしてください。

腎臓病教室

信州大学腎臓内科では、毎年定期的に腎臓病に罹患した患者さんや、ご家族を対象に腎臓病教室を開催しています。年に1回は、信州大学構内の講義室で、腎臓の構造・機能、腎不全の症状・治療法、腎臓病に使用する薬物、検査値の見方、食事療法の概論などについて、講義形式で学習します。その際、質問コーナーなども設け、参加者からの質問にお答えします。
その他の催しとして、腎臓病食についての理解を深めるために、調理実習を年に数回行っております。日時につきましては、お知らせ欄に今後随時掲載していく予定です。
皆様の、積極的な参加を期待しています。

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